「車いすを押さないで!」と「今日は車いすを押して!」【自立支援と過剰介護】

こんにちは。介護士1年目の太助です。

42歳で無資格・未経験で飛び込んだ介護業界。現在、有料老人ホームで働いています。知らないことが本当に多く日々奮闘中です。

でね、介護のお仕事1年目。先輩方に色々と怒られることがあります。

よかれと思ってやったことが、その利用者様にとっては良くないことだった。

なるほど、そういう意味があったのかー。と知ったお話です。

自立支援って?

昼ごはん前。フロアは配膳の準備と離床(ベットから起きてもらうこと)介助、昼ごはん前のトイレ介助などで忙しい時間。。

1人の車いすに乗っている利用者様から

「ちょっとフロアまで連れて行ってくれる?」

とお願いされたので大丈夫ですよー!と車いすを押してフロアまでご案内しました。

ところが、

「その方は、車いすで自走できます!車いすは押さないで!」

と注意を受けてしまいました。

自分で出来ることは自分でやってもらう。というのが大事。

これが自立支援の考え方。

過剰介護って?

こちらがよかれと思ってやったことですが、その利用者様にとっては良くないことだったというのは往々にしてあるもののようです。

というのも…。

介護者が過剰に手伝い過ぎることで、被介護者の残存機能を低下させたり、主体性を損なわせたりと、マイナスになってしまうことも考えなければいけません。

被介護者が一人ではできないのか、ゆっくりでも時間をかければできるのか

介護スタッフは被介護者のできることをよく見極め、できることであれば本人に任せることも大事な仕事のひとつなのです。

みんなの介護より 

なるほどです。自立支援と過剰介護。出来ることはやってもらい、出来ないことだたけ手を差し伸べる。

過剰介護は他にも、、

■身体面の過剰介護の例

自分でベッドから起き上がれるのに、手伝う方が早く済むので、つい起き上がりを手伝ってしまう

■認知面での過剰介護の例

時の見当識が低下し始めている人に対して、職員が「12時になったのでお昼の時間ですよ」と教えてしまうと、時計を見て時間を判断する機会を奪ってしまう

日本通所ケア研究会より 

このように身体面だけでなく、認知面に対しても過剰介護というものが存在するようです。

気をつけないとなー。

マニュアルというものがハッキリしない介護の世界

ただ、この一件の話。まだ続きがありまして。

また違う日に、車いすで自走してもらうよう促したら、

「今日は調子があまりよくないから押してあげて。」

と言われたことがありました。

そうです。前に言われたこととは違うんです。

でもね、お相手は人間。マニュアル通りにはいかず、その日の体調なんかによっても対応は大きく変わります。

介護のお仕事は奥が深くて面白いですね。利用者様の雰囲気をよく見ないと。感じないとです。

ということで今日もまたドタバタと奮闘中です。

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